人として大切なことを教えてくれた演劇作品「熱海殺人事件」

『愛』『信頼』『相手のため』人として大切なことってなんですか?

「熱海殺人事件」という作品は1973年に生まれから45年以上たった今も、至るところで上演される演劇では人気作品のひとつです。

『1974年 岸田國士戯曲賞を受賞した作品』だから

じゃなく、観る者や演じる者が、人として大切なことを学べるからだと思います。

人を信じ愛せるようになる
義理と人情を学びました
生きることの尊さ

この作品の魅力とは
人として大切なものとは

2年間つか作品だけに向き合った、
つかこうへい作品を愛する私が解説します。

期待を裏切りまくる想像の斜め上をぶち抜く作品

タイトル通り、熱海で起こった殺人事件を捜査室で解決する話です。

ただ調べるわけじゃありません。

登場人物は4人

木村伝兵衛(きむら でんべえ) 部長刑事
熊田留吉(くまだ とめきち) 刑事
水野朋子(みずの ともこ) 婦人警官
大山金太郎(おおやま きんたろう) 容疑者

この中で普通の人は熊田だけです。
後の3人はクセのある一筋縄ではいかない人物です。

素舞台(舞台上にセットがない舞台)です。

舞台上は机が2つとイス3脚だけ。
人間だけで全てを表現する圧倒的な芝居力が必要です。

約120分のお芝居です。

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4人で何もない舞台上で120分…どんなお芝居するの?

恥を捨ててバカやります!

歌って踊って蹴り、蹴られ。あんなことやこんなこと。

「バカやろう」「このヤロー」「なに」「ふざけるな」

こんなセリフや差別用語、放送禁止用語が飛び交います。

お客さんの想像や期待を裏切るスタイル。
徹底的にバカになっておかしなことばかりやります。

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そんな作品がなんで人気なの?

作品のテーマが『愛』だからです。

愛にあふれた作品

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ただ捜査するんじゃなく、部長が立派な犯人にするために、手を変え品を変え、捜査します。

相手に行動して欲しかったら自分からgiveすること。
ツイッターでも同じことが、この作品でも起きてます。

「愛とは、安らぎのことではありません。何ものにも負けぬ強い志のことです。 恋とは、優しさのことではありません。ともに天を頂かんとする強い意志のことです。 そして幸せとは、その腕で勝ち取るものなのです」

熱海殺人事件より

人をあやめた容疑者として大山金太郎は連れてこられた訳ですが。

どういう背景で
何に苦しんで
どんな想いで
何を望んでいたのか

身体を張って、わからせます。

「人が人をあやめることは、最も唾棄すべきことなのです。なぜならばそれは、死よりも悲しい思いをする人間がいるからです。子が死ねば、親の心は死にます。子が死ねば、親の心は死ぬんです。だから裁かなきゃいけないんです。それは、私がだれかに似ているとか、寝たことがあるとか関わりのないことなんです。これは仕事なんです。」

売春捜査官(主人公が女バージョン)より

社会的に弱い立場の人の味方なんです。
強い言葉や一見いじめにも受け取れることが、実は愛情の裏返し。

自白してる犯人をわざわざ捜査するんですよ。
無事に十三階段登っていけるよう(死刑)に、立派な犯人へ指導する。

相手のためです。

演じる側も、愛なくしてやることはできません。
愛がなければ、ただのおかしな作品になってしまいます。

『寄り添い、助け合い生きる、美しい人の心』が必要なんです。

私が学んだこと

やりとりが心にグサグサと突き刺さり、揺さぶられ、脳を揺らします。感覚です。

女と男
幼なじみ
先輩と後輩
上司と部下

いろんなしがらみの中で、どんな事情があっても相手を信じようとすること。
思い出を大切にすること。
相手を想う心だけが希望だったこと。

『義理を背負って人情を貫き通す』社会の圧力に屈せず、心を大切にすること。

生きていればなんだってできること。
自分らしく生きるために必死になること。

40年たった今も、人間が生活する中で色あせない、人と人の間にある大切なことを学びました。

人は幸せになるために生まれてきたのです。

baby

人としてやってはいけないこと
人の想いを大切にすること
相手に期待せず信じること
相手のために行動すること

これらを、びっくりするセリフのはやさと量。
本気で大人たちがふざける。
愛してますか?好きです。シンプルなセリフ。

ドカン、バーン、ボコボコ、ドン。体感型アトラクションです。

私は、いつか自主公演でこの演目をやりたいんです!

今の世の中にはない、古くても大切なことが詰まった素晴らしい作品。

ネットで繋がった方たちをご招待したい。
面白い演劇もあるんだよと伝えたい。

そのために、日々発信して生きます。

舞台のこと

過去記事:私がやってる演劇→小劇場演劇とは