

社会問題がテーマの作品。実際にあった出来事や事件をもとに作られているものだったり、テーマに対しての疑問や見る者に問題提起したり訴えかける作品。
2019年約200本観た、女優のえり(@errnzabesu2)がオススメ作品をご紹介します。


わたしは、ダニエル・ブレイク/ケン・ローチ
2016年/100分 イギリス・フランス・ベルギー合作
デイブ・ジョーンズ ヘイリー・スクワイアー
第69回 カンヌ国際映画祭 パルムドール賞
イギリスの複雑な制度に振り回され、貧困という現実に直面しながらも助け合って生きる人びとの姿が描かれる。イギリス北東部ニューカッスルで大工として働くダニエル・ブレイク。心臓に病を患ったダニエルは、医者から仕事を止められ、国からの援助を受けようとしたが、複雑な制度のため満足な援助を受けることができないでいた。シングルマザーのケイティと2人の子どもの家族を助けたことから、ケイティの家族と絆を深めていくダニエル。しかし、そんなダニエルとケイティたちは、厳しい現実によって追い詰められていく。
映画.comより引用

えり
移民者や貧民層など最低限の生活さえ困難、補助を必要としてる社会的弱者に対し、生活補助のようなルールを作る人間・政府がどういうものか、描かれてます。
日本も手取り15万だの、貯金できないだの、決して他人事ではない問題です。
夢や希望にあふれた作品もいいですが、これから生きて行くのに心に残るような、現実を見つめてもいいと思いますよ。
君はいい子/呉美保
高良健吾 尾野真千子 池脇千鶴
中脇初枝の同名短編小説集を映画化。5つの短編から成る原作から、「サンタさんの来ない家」「べっぴんさん」「こんにちは、さようなら」という3編を1本の映画にした。真面目だがクラスの問題に正面から向き合えない新米教師や、幼い頃に受けた暴力がトラウマになり、自分の子どもを傷つけてしまう母親など、子どもたちやそれに関わる大人たちが抱える現代社会の問題を通して、人が人を愛することの大切さを描き出す。
映画.comより引用

えり
私は両親が嫌いです。小学生以降で愛情表現として抱きしめられた記憶はない、あるいは覚えてないです。そして触れられることに嫌悪感を抱きます。
器に愛がないと人は育たないのかも知れない。人に優しくできない自覚のある人は見たほうがいい。
自分の幼少期を思い出すとともに、人が助け合い生きて行く本質を学んだ気がします。
抱きしめられたくなりました。
恋人たち/橋口亮輔
2015年/140分
篠原篤 成嶋瞳子 池田良 光石研
橋口監督のオリジナル脚本作品で、不器用だがひたむきに日常を生きる人々の姿を、時折笑いを交えながらも繊細に描き出した。通り魔事件で妻を失い、橋梁点検の仕事をしながら裁判のために奔走するアツシ。そりがあわない姑や自分に関心のない夫との平凡な生活の中で、突如現れた男に心揺れ動く主婦・瞳子。親友への想いを胸に秘めた同性愛者で完璧主義のエリート弁護士・四ノ宮。3人はもがき苦しみながらも、人とのつながりを通し、かけがえのないものに気付いていく。
映画.comより引用

えり
何がフツーで何がヘンなのか。線を引いてるのは自分達ではないかと、普段目の当たりにすることないことを見ることで、気づきや発見があると思います。
笑いどころもありますが、ちょっと暗い。見応えある2.5時間です。


鈴木家の嘘/野尻克己
2019年/133分
2018年 第31回東京国際映画祭 日本映画スプラッシュ部門 作品賞受賞
岸部一徳 原日出子 木竜麻生 加瀬亮 大森南朋
長男の死によって巻き起こる家族の混乱と再生を、ユーモアを交えてあたたかく描いたドラマ。鈴木家の長男・浩一が突然亡くなった。そのショックで記憶を失ってしまった母・悠子のため、父・幸男と長女・富美が嘘をつく。それはひきこもりだった浩一が部屋の扉を開き、家を離れ、世界に飛び出していったという、母の笑顔を守るためのやさしい嘘だった。監督、脚本は橋口亮輔、石井裕也、大森立嗣などの数多くの作品で助監督を務め、本作が劇場映画初監督作となる野尻克己。
映画.comより引用

えり
表立って取り上げられないけれど、確実にある、家族内問題をテーマにした作品。
人は何で物事を判断し、行動するのか。人間が成長していく、人格形成に多大な影響を受ける近しい他人の親子・家族。
丁寧だし心に響く、時間を忘れて見入った作品でした。
映画はいろいろな見方があって、感想も人それぞれ違います。
あまり知られてないから良くない、メジャーなものだけが良いとは限りません。
たくさんの作品をシェアして、映画が何か自分の人生に影響をもたらすものであれば良いなと思ってます*

